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ホーム >> 東紀州百科事典 >> 民俗・文化・歴史 >> 熊野市百科大事典:雑記 『常民の戦争と海』  < くまのしだいひゃっかじてん:ざっき『じょうみんのせんそうとうみ』 >
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ジャンル: 民俗・文化・歴史 | 自然・風土・環境 | 方言・郷土料理・物産 | 行政・統計・経済

民俗・文化・歴史 熊野市百科大事典:雑記 『常民の戦争と海』  < くまのしだいひゃっかじてん:ざっき『じょうみんのせんそうとうみ』 > < 熊野市(旧熊野市、旧紀和町) >
プロペラ船の事を調べていてこの本を知りました。

第二次大戦中に陸海軍に徴用され、消耗品として、ほぼ全てが、行方不明・不帰還となった漁船と機帆船の記録です。
聞き書きです。和歌山県の船についてだけですが、読むと、「今書いておかなければ消えてしまう」「書いて本にしておけば少なくとも記録として残る、残しておきたい」という著者の悲鳴が聞こえてきます。

戦後の公的な記録では、戦争によって、機帆船 2,070隻、漁船 1,595隻が失われたとあります。しかし、機帆船と漁船については、実際にどれだけの船が徴用され、何時、何処で、どのようにして、沈んだのかは全然と言って良いほど分からない。かすかに、この本の様に聞き書きで分かるだけです。
知ったところで今更何ができるわけでもなく、何の役にも立たないかもしれませんが、そのように生きたり死んだりした人があったことを知るということに、供養の意味があると思います。

戦記もののように勇ましいことは何もありませんし、反戦もののような理屈も無いです。ただ事実を挙げてあるだけ。登場する生き残りの船長や乗組員の話しもまるで悲壮感がないのです。残された奥さんの話しが二人ほど出てきますが、これはかなりつらい。
上級職業軍人の戦記は、「志願して前線へ行きたいと申し出て、上官の励ましを受けて出陣し、苦労を重ねて戦果を上げた」、という構図が多いのですが、職業軍人としてこれは当たり前の事です。

漁船の場合も機帆船の場合も、「そもそも沿岸用の船なのに、引っ張られ、行きたくないけど行きました。そして、消耗品として使いつくされて全滅しました」、という構図です。こっちは当たり前じゃないところがつらいところです。
経験者がどんどん亡くなりつつある今日、記録を残す最後の機会として、著者のあせりは良く分かります。だれか、三重県側についても調べることのできる人はいないでしょうか。

データ
参考文献
  参考図書:民の戦争と海
著者 : 中村隆一郎
出版社 : 東方出版 1993年
その他関連情報
  なし


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